このレッスンでできるようになること
同じ資料を取り出すにも、接続アプリで読む、画面を操作する、コマンドで処理する、と複数の方法があります。今回は目的に合わせて手段を選び、使えないときに無理な迂回をしない依頼を作ります。例は「競合調査の結果を集計し、社内の検討事項へつなぐ」仕事です。接続方法の選択例は本コースの提案で、2026年10月19日の公式資料に基づきます。各サービスの実機接続は未検証です。
1.四つの手段を、必要な操作で選ぶ
コネクタは、対応サービスのデータや操作をBotが使うための接続です。必要な機能が提供されていれば、一覧取得や検索などに向きます。ブラウザーは、コネクタで届かない画面や表示結果を確かめるときに使います。画面上のボタンを操作できても、サイトの制限や認証を回避できるという意味ではありません。
CLIは文字のコマンドで動かす道具です。CSVの集計や形式変換など、手順が明確な処理に向きます。MCPは外部のツールやデータをAIへ提供する接続の仕組みです。対応したサーバーと適切な認証が必要で、任意のサービスがそのままつながるわけではありません。GrokのWeb版やGrok Buildの接続手順を、Grok Botの同じ画面として扱わないでください。
最初の選択基準は「目的の情報を読めるか」、次に「操作を狭く限定できるか」、最後に「結果を確かめられるか」です。高度そうな方法を先に選ぶ必要はありません。公開お知らせの閲覧はブラウザー、手元のCSV集計はクラウド上のファイル処理、既存タスクの照合は対応コネクタ、という分担から始めます。
2.コネクタは、一件読めるところまで確かめる
サイドバーのConnect appsで対象サービスを探し、Addから必要な認証を行います。Your pluginsで導入済みか確認し、利用できる操作を点検します。導入完了と、目的の資料にアクセスできることは別です。検索結果が空の場合も、資料がないのか、接続したアカウントが違うのかを分けます。
読み取りしか必要ないなら、サービス側の権限や利用可能なツールもその範囲へ絞ります。文章で「読み取りだけ」と書くことと、書き込み権限を外すことは別です。同じアカウントのBot間でプラグインが利用できる点も踏まえて設定します。
3.ブラウザーは、見た結果を残す
接続で取得できない情報は、Botのブラウザーでページを開いて確認します。画面操作が必要な理由を短く示させると、使えるコネクタを見落としていないかも分かります。ログインが必要ならコンピュータの引き継ぎで認証し、閲覧できた画面から作業を再開させます。
競合サイトの料金表なら、ページURL、確認日時、対象契約と地域を残します。画面の一部だけのスクリーンショットでは条件が欠けることがあるため、元ページのリンクを併記します。CAPTCHAや人の操作を求める画面が出たら、その工程を引き継ぎ、認証を回避する依頼はしません。
4.CLIは、原本を残して集計する
調査結果のCSVから会社別件数を数える例では、まずファイルの列と欠損を確認し、別ファイルへ集計します。Botのクラウドコンピュータでの作業と、手元の端末でコマンドを動かす設定は別です。今回はクラウド内で完結する処理に限定します。
集計後は件数の合計と除外件数を見ます。重複URLを削除してよいかは仕事によります。同じURLに複数の更新がある場合もあるので、候補を示す段階と削除する段階を分けます。
5.独自MCPは、仕様と実行場所を先に確認する
標準接続がない社内ツールでは、提供元がGrok Botに対応する接続方法を案内しているか確認します。公式のTeam Bot資料にはRemote HTTPSとCommandの種類が記載されていますが、認証方式や動作場所に違いがあります。本記事では未確認の共通ボタン名や、全サービスに通用するインストールコマンドを示しません。提供元の現行手順を渡して、利用環境との適合から確認します。
実践課題と完了チェック
一件の仕事について、使う手段と選んだ理由を台帳へ書いてください。必要な資料を一件読める、原本を変えず結果を保存できる、取得できない条件を報告できる、という三点を確認します。MCPは設定案ができた段階と接続テストが通った段階を分けて記録します。次回は、接続と依頼の型をメール、会議、制作、営業へ広げます。

